スーパーマーケットで商品の陳列は、いかに顧客に手を取ってもらうか、売り上げを左右する大事な戦略の1つでしょう。
そんなフランスのスーパーで1月後半、最前列に並ぶのはクレープ関連一式。
元々出来合いの物があるくらいクレープはフランスの日常生活やイベントに切っても切れない食べ物ですが、2月2日はシャンドルールというキリスト教のお祝いの日で、クレープを食べるという伝統があります。

その昔はフライパンのクレープを放り投げて幸運をうらなうということもしていたようですが、現在ではそのような伝統は語り継ぐにとどめ、焼けるそばからせっせとジャムやニュテラ(ヌテラ、ヘーゼルナッツのクリーム)を塗って食べる方に専念するのが主流でしょう。

 さて、シャンドルールが近づく時期、スーパーの入口には小麦粉からホットプレートまでの一切が並べられ、クレープの原料とフランス人のトッピングのチョイスの縮図が出来上がります。
ここ最近の物価高騰が気になりながらも、飴色と白濁色の蜂蜜や豊富な種類のジャムが密度高く並んでいるのはさすが農業国というところでしょうか。
勿論何種類かのシードルもしっかり配置されています。
また全体に大ぶりサイズの容器を見ると、フランス人の甘党のレベルも分かるというもの。
寒い冬、時には甘い物をがっつり食べて体を温める日があっても良いでしょう。

 2月中旬には子供たちのスキー休みが待っています。
これらの陳列品たちがみんなのお腹におさまるのにそう時間はかからないはずです。


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