ユネスコの世界遺産にも登録されたピッツァ。
イタリアでは、ピッツァを売るお店やレストランに行くと、ピッツァ以外にもお米のコロッケや魚のフライなどが売られています。
日本であれば、ちょっとしたビールのお供といった感じのこれらの揚げ物、イタリアでも老若男女を問わず大人気です。
その中に、「オリーベ・アスコラーネ」という揚げ物があります。
種を取ったオリーブの中に挽肉を詰めて揚げたもので、小粒ながらオリーブのほどよい塩味とジューシーな挽肉が大変な美味!




「オリーベ・アスコラーネ」とは、「アスコリのオリーブ」という意味です。
「アスコリ」とは、イタリア中部マルケ州の一都市アスコリ・ピチェーノのこと。
この街で生まれたことを示す命名なのです。




アスコリで伝統的な「オリーベ・アスコラーネ」を作っているお店にはいると、「1583年にローマ法王シクトゥス五世がオリーベ・アスコラーネを献上したアスコリの人々に、その美味を称賛し感謝した」という記述が目に飛び込んできます。




つまり、現在ではピッツァ屋さんで気軽に食べることができるオリーベ・アスコラーネは、16世紀にはすでにレシピが存在しており、美食に慣れたローマ法王にもおいしく感じられるほどであったことがわかります。

本場、アスコリに行くと伝統的な製法を継承するお店がいくつかあります。
注文すると、その数だけオリーブを揚げてくれるので、ストリートフード感覚でアスコリの美しい街を散歩しながら食べることができます。


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