ディジョン駅からブール・アン・ブレス行きの急行列車で1時間20分足らず、ブルゴーニュ・フランシュ・コンテ地方のジュラ県にある小さな駅、サン・タムール。
固有名詞ですが、訳すと「愛の聖人」となります。
このジュラ山脈の傾斜が始まる地にある村の名前は一説によるとこの地に縁のある将校の苗字、アムール氏に由来しているとのこと。

 バカンスシーズンの小さな華やぎを終えるとすっかり静かなたたずまいに変わります。
駅から店が並ぶ通りに向かう間も人とすれ違うことはごく稀。
普通車がすれちがうのが難しい道幅のメインストリートに着くまで、時折主のいなくなった建物も見かける静けさが広がる村。
 鳥のさえずりの合間に時折家族団らんの会話の断片を遠くに挟みながら村の中心地を通り抜け、少し右手に折れていった先には、自然が好きな人々には胸のすくようなジュラ山脈の裾野の景色が広がっています。




 帰りの電車に余裕があるなら村の中心にあるカフェも良いですが、駅のすぐ手前にある地元感あふれるカフェ・ドゥ・ラガールもお勧め。
熱心なラグビークラブチームサポーターがパトロンであることは壁を埋め尽くすユニフォームやフラグで一目瞭然です。
年季の入った外観のイメージを裏切るしっかりと冷えたフレッシュなビールが飲めます。
 因みにボージョレのサン・タムールを目指すなら、こちらは別の県。
ディジョン駅からリヨン駅行きの電車にお乗りください。

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